『平熱のまま、この世界に熱狂したい』生きるために必要な1冊

エッセイ

〜お悩みが緩和されていく。そんな本を処方します〜

『平熱のまま、この世界に熱狂したい』宮崎智之

お悩み

  • 日常が退屈だと感じる
  • 優しさの正解がわからない
  • 自分のことが受け入れられない
  • メンタルが弱い方だと思う
  • 将来に不安を抱えている

待合室

人間は欲深い生き物です。過ぎていく日常を当たり前だと甘く捉えてしまいます。

贅沢を噛み締めることなく、ぼんやりと何だか退屈だなと刺激を求めてしまうのです。

犬や花は素敵だなと思います。

お犬さんたちは、毎日同じご飯を食べているはずなのに、

いつも「初めて!」みたいな顔をするのです。

キラキラとした眼で精一杯に尻尾を振って喜んでいる姿に、感服の念を抱きます。

お花たちもそうです。

太陽の光やお水をいただいて、美しく自信満々に咲き誇っています。

とても凛々しく、見惚れてしまうほどです。

犬や花になったことはないので、実際のところわかりませんが、

私たちは色々持っているはずですし、 ありがたいことに自分の行く道を自分で選ぶことができます。

自由度が高いが故に迷いはつきものですが、当たり前だと思っている日常に、

もう少し目を向けて、ささやかな幸せを感じ取る力をつけることも大切なのだと思います。

その力こそが、私たちの心を満たし多幸感へと導いてくれると信じています。

処方本

『平熱のまま、この世界に熱狂したい』宮崎智之さん

今回ご紹介する処方本は、宮崎智之 さんの

『平熱のまま、この世界に熱狂したい』というエッセイ本です。

この本は、今まで感じたことのない、豊かさに満ちた日常に出会える作品です。

何かに追われるように生活している方、 何も関心なくとりあえず日々を過ごしている方、

どんな方にも必要な、そこにある幸せに気づくこと。

日常の捉え方が変わり、「今日も私は幸せだな」と心から思えるようになります。

処方のタイミング

【一日一読】

朝の処方を推奨しています。

日記を書くことと併用すると、更に効果が高まります。

考え過ぎてしまう方は、少しずつ読むのがお勧めです。

『平熱のまま、この世界に熱狂したい』あらすじ

アルコール依存症、離婚を経て、取り組んだ断酒。自分の弱さを無視して「何者か」になろうとするより、生活を見つめなおし、トルストイとフィッシュマンズなどに打ちのめされながらも、すでにあるものを感じ取るほうが人生を豊かにできると確信する。様々な文学作品を引きながら、日常の風景と感情の機微を鮮やかに言葉にする。新たに3篇を加え増補新版として文庫化。 引用元:Amazon

処方本 レビュー

1 『優しい』人間になれる

『優しさ』ってなんなんでしょうか?出生地は心でしょうか?

私は優しい人間ではないから。と自分を理解しながらも、

無意識に優しい人間になりたい憧れを抱いていたりします。

著者の宮崎智之さんは、実体験を基に自身の『優しさ』の所在を知り、

それでもいいかと受け入れていきます。

誰かが感じた優しさが、偶発的だったのか、 利己的な思考から生まれたものなのか、

その過程を、受け取る人は知る由もありません。

それは全て同じ形の『優しさ』であると言えるのかもしれないです。

2 生きていくために必要な『実感』

「あなたの将来の夢はなんですか?」と尋ねられた時、

「〇〇になりたい」と職業で答えることが、

さも当然だというあの空気、私は不思議で仕方がなかったのです。

ですが、この本を読み「なるほど。そういうことだったのか」と納得しました。

私たちは、何者かになりたい生き物だと著者は語ります。

曖昧なものではなく、〇〇をしているという実感を無意識に欲している。

私がいないと、何か大きな影響があると思わせるようなそんな実感です。

それは、世に認められたも同然で、 そこで初めて生きているという実感が得られるのかもしれません。

そして、その実感を得るために最も直感的でわかりやすいのが、 職業なのだと思いました。

3 平凡な輝きを知る

著者の宮崎智之さんは、 ドラマのような刺激的な日々を過ごしていたわけではなかったようです。

経緯は割愛しますが、自身の生活を見直すことに決め、多くの気づきを得ていきます。

日常の解像度を上げ、オリジナリティ溢れる日々へと変化させていく。

そんな著者から受ける影響はとても大きく、 日常を慈しむことを忘れたくないなと思いました。

まとめ

子供の頃感じていた日常での輝きはどこに消えていったのでしょうか?

素朴な日々でも新しい何かを生み出し、 無意識的に工夫をして楽しんでいたように思えます。

子供の方が大人になった私たちよりも、生き方を知っている。

生活のパイオニアなのかもしれません。

知らず知らずのうちに、教科書をなぞるようにして生活していますが、

パイオニアだった過去が存在する私たちは、

きっと今でもささやかな幸せを見つけられるはず。

幼かったあの頃と、全く同じレンズを通して見ることはできないけれど、

どんな平凡な人生でも抱きしめたくなる夜が、きっとあると信じています。

あなたももし、退屈な日々に嫌気がさしていたら、

小さな発見の旅に、この本と共に出かけてみませんか?

旅は視野を広げ、解像度を高めてくれる。

あなたの日常の既にある幸せにきっと気づく事ができるでしょう。

Kindleだと更にお得に読むことが!

 

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